旧市民球場

★公開質問状をみなさんに紹介させていただきます。

2010年10月21日

以下の質問状は(旧)広島市民球場フォーラムさんが秋葉市長と担当部署の市都市活性化局あてに「旧広島市民球場についての広島市への公開質問状」として先頃、提出されたものです。(回答期限は21日)「球場跡地問題」の何たるか、が凝縮されていますので、ぜひご覧ください。


旧広島市民球場について広島市が公表したイメージパースについて、わたしたち(旧)広島市民球場フォーラムとしまして、非常に疑問がある点が多数あります。一番の問題点は、民間活力を用いるはずだった球場跡地事業が、実際には公共事業と化していることです。広場で行なうというイベントに関しても、広場を特区化して民間資金での単独運営を可能にしなければ市税投入が必須な状況です。その他にも、わたしたち市民が昔から疑問に思い続けて未だに解消されていない事柄がたくさんあります。
旧広島市民球場の解体前に、なんとかこれらの疑問を解消したい、そして同じように疑問をもたれている方と答えを共有したいと思いまして、広島市の方へ公開質問状という形で文書を送らせていただきました。
これらの質問はインターネットで公開いたします。さらにお答えいただければその内容もすべてインターネットで公開いたします。

期限について

市議会の建設委員会が18日にあります。
よって、この日の午前10時までにお答えいただきたい。
回答は、こちらの聞き漏れもあるかもしれませんので、文書によってのみお願いいたします。こちらの事務局にご連絡いただければ、ただちに回答を受け取りに参りますのでよろしくお願いします。

市のイメージパースへの疑問は以下の6点です。

● 跡地の事業費・公園維持費に関する点。
● 商工会議所の移転に関する点。
● 球場の一部保存に関する点。
● PL移転が前提の写真が使われているなど、
イメージパースに関する点
● イベントやにぎわい特区に関する点。
● 市民合意に関する点

では、それぞれの項目について質問をあげて参ります。

まず球場跡地事業の流れをおさらいします。

1・そもそも民間活力を用いて150万人集客する予定だった
2・しかし、民間案はほとんどが市の財政頼りだった
3・仕方なしに広島市が公園や森部分の整備・管理費を持つことになった
4・その結果、球場跡地事業は広島市主体の事業に変わった(公共事業)
5・折り鶴ホールは市民の反対でメインコンテンツにならなかった
6・森のパビリオンもメインコンテンツにならなかった
7・なぜか商工会議所移転の話が持ち上がった
8・さらになぜか商工会議所の意見が全面的に通った
9・メインコンテンツが広場になった
10・150万人をどう集客するか困った
11・なぜか広場でイベントをやって集めるという話が出てきた
12・しかし、市公園条例があって、民間主体のイベントは公園広場では不可
13・市が作った賑わいづくり研究会が、イベント特区案を浮上させる
14・球場を跡地にしてしまった後の維持費を明かさずにイメージパース公表

これを踏まえて進めていきます。
イメージパースによると、総事業費は37億5千万円です(ただし、商工会議所ビル移転と劇場などを除く)。うち、市の負担分は34億1千万円です。ここまで市の負担が高ければ公共事業といってもいいでしょう。さらに、広場や森の部分については市が管理することになるのですが、この跡地事業計画では広場や森が大半を占めるわけですから、当然大部分の維持費は市が持つことになります。しかし、市は維持費を公開していません。家賃の分からない家を借りる人はいるでしょうか。これでは跡地事業の是非が判断できません。

そこで質問です。
Q1・結局、跡地事業で広島市はどれくらい負担するのか。
Q2・事業費の多くを市が負担するなら、実質的には公共事業ではないのか?
Q3・なぜ実質公共事業になった時点ではっきり市民に説明しなかったのか?
Q4・公共事業ということは、跡地に出来る跡地事業の維持費は市が持つのか?
Q5・その維持費はいくらくらい掛かるのか?(150万人の集客前提)
Q6・なぜ想定としての維持費すら公開できないのか?

次の疑問は商工会議所の移転についてです。そもそも民間案を選考して始まったはずなのに、なぜか商工会議所の提案が跡地事業のすべてを占めることになっています。であれば、市民の声を集めたのは何の意味があったのでしょうか?賑わいゾーンと緑地ゾーンの区分など、選考委員会も言及していませんし、民間案にもそんなものはありませんでした。ところで、現在の敷地面積が1800平米であるのに対し、移転先は3000平米です。商業施設の横への移転、さらに公園の造成、おまけにシャレオ入り口が前につき、バスセンターとの連絡橋もつく、当然ですが建物の価値は上がります。

そこで質問です。
Q1・計画される商工会議所の移転位置は、誰が希望したのか?
Q2・なぜあの場所への移転を了承することになったのか?
他の場所ではダメなのか?
Q3・移転先の土地代はいくら掛かるのか?
Q4・地元不動産屋や国の方からだいたいの値段も聞いていないのか?
Q5・そもそも、移転について商工会議所全体で同意が取れているのか?
Q6・建物規模は地上6階、地下は何階か?どう賑わいに貢献するのか?
Q7・移転先の商工会議所ビルはかなりの資産価値上昇が見込めるが、
民間への利益供与ではないのか?
Q8・なぜ商工会議所の提案が、民間の2案よりも上位に来ているのか?
Q9・劇場施設が突然計画に入ったのは何故か?
Q10・市民意見を取り入れたというなら、
たたき台への市民意見で最も多かったのはスポーツ施設
を希望する声だったはず。なぜそれは反映されていないのか?
Q11・選考委員会を尊重するというのなら、商工会議所の移転先はおかしい。
新規の大規模施設はダメというのが選考委員会の結論だったが、
商工会議所はまさにその新規の大規模施設ではないのか?
Q12・この跡地事業で一番利益を受けるのは、上記の理由で商工会議所である。
なぜ選考で選ばれてもいない民間組織が一番の受益者か?市民不在だ。
景観を良くし、市民の利益を優先するならあの場への移転はおかしいと
思うが、なぜこの案を進めようとしているのか。

次の疑問は、球場の一部保存に関してです。市の計画では外野スタンドの一部保存などに2億4千万円かけるとしています。一方、その他の球場解体にかかる費用は4億4千万円です。そもそも老朽化が進むと言われている外野を残そうとするからそこまでの大金が掛かるのではないでしょうか。また、広島市は「老朽化が進む」ことを理由に球場の解体を正当化していますが、耐震診断もしていないのに、それは本当なのでしょうか?

そこで質問です。
Q1・老朽化しているとはよく聞くが、実際のところ老朽化している証拠は?
Q2・球場の内野のグラウンド側の部分と外野席を除き、他は1987年に
作られているそうだが本当か?比較的新しいのではないか?
Q3・そもそも老朽化していると言うのならば耐震診断はしたのか?
Q4・診断していないのになぜ老朽化を解体理由の一つに挙げるのか?
Q5・なぜ外野スタンドの保存にそこまで金が掛かるのか?
Q6・内野側の保存ならばそこまで金が掛からないのではないか?

次の疑問は、イメージパースそのものへの質問です。このイメージパースにはたくさんおかしいところがあります。例えば、市が1日に発表した報告書の5ページには、原爆慰霊碑の背景の景観についてのイメージがありますが、これにはイメージパースに載っているPL教団の姿がありません。移転もしていないのになぜ無くなっているのでしょうか。さらに、その隣の夜景のイメージでも、PLのネオンサインは絵から切れるように描かれており、実際の景観とはかけ離れています。さらに、「球場は回遊性を阻害する壁」と言われて傷ついた市民は多いのですが、イメージパースにある森のパビリオンはどうでしょうか?公園の前面を占拠しています。さらに、音楽イベントをやっている様子がありますが、音漏れの問題はどう解決するのでしょうか?

そこで質問です。
Q1・まず、人間目線のイメージパースがないのはおかしい。
なぜ電車通り側から人間目線の絵が無いのか?人間目線で判断できない。
Q2・商工会議所、森のパビリオンで電車通り側は占められており、開かれた
空間には見えないのではないか?人間目線の絵が無いのはこのためか?
Q3・なぜPL教団が移転することを前提とした絵を書くのか?
事業費にPL移転費用は載っていないのに、おかしいのではないか?
Q4・PL教団は10億以上の移転費を望んでいると聞くが、市側はいくらで
と聞いているのか?聞いていないのに移転前提の絵は書けないはず。
Q5・なぜPLのネオンサインをわざわざ切った絵にしたのか?
Q6・報告書の4ページでは、たくさんの人が歩いている絵があるが、
平和記念公園でもここまで人が歩くことは稀である。大げさではないか。
何曜日に、何人くらいが歩いている想定で描いているのか?
Q8・報告書1ページでは、音楽イベントをやっている様子が描かれているが、
これで音漏れの問題は無いのか?

次の疑問は、イベントや特区についてです。そもそも、選考委員会で選ばれた2案は、イベントでの賑わいに30万人程度しか見込んでいませんでした(選考時の資料より)。しかし今ではイベントでの賑わいをメインに150万人を集客することになっています。さらに、このイベントの実施も、結果的に広島市が市税を投入せねば難しいことになっています。菓子博でさえ大金を市が出さねばなりません。また、球場を壊してしまえば、球場条例ではなくて公園条例が適用される場所になり、かえってイベントでの使用が難しくなるのです。球場を部分的に活かす方が、球技や音楽イベントもできるようになり、イベントでの使用幅が広がります。公園では民間営利利用もできません。報告書ではさまざまなイベントが催されることになっていますが、公園で民間がイベントをすることができない現状では広島市が金を出さないと実現は不可能です。なのに、わざわざ球場のほとんどを解体するのはおかしいのではないでしょうか。賑わいづくり研究会は唯一残すことになっているライトスタンドも邪魔だといっています。さらに、公園条例を改定して規制緩和せよと言っています。それなら、球場条例を改定して規制緩和した方が現実的です。市民が日常的に使いやすいよう、野球以外での使用もできるようにしたほうがいいのではないでしょうか。

そこで質問です。
Q1・報告書10ページに載っているさまざまなイベントの中で、
実施が確定しているものはあるのか?
Q2・現状でこれらのイベントをやろうとするならば、市の負担はゼロか?
広島市が金を出さないで黒字化している大型イベントはあるのか?
Q3・民間がこれらのイベントに金を出すという保証はあるのか?
Q4・ゆかたできん祭やフラワーフェスティバル、広島市はいくら出している?
Q5・それらと同じように、球場跡地でのイベントにも金を出すのか?
Q6・特区にすれば大丈夫というが、できなければ市税を投入するのか?
Q7・有料イベントをするには囲いが必要だが、どうするのか?
Q8・わざわざ用意するのなら、今の球場をうまく作り替えた方がいいのでは?
Q9・公園で民間が独自でイベントをする場合、現状利用料はいくらか?
Q10・球場で同じことをする場合、利用料はいくらか?
Q11・現状、球場の使用予約をするには、野球なら1ヶ月前、イベントは
1週間前からである。この規制を取り払うことはできるのか?
Q12・特区にするというが、それなら旧球場をイベントでも使いやすいように
旧球場条例を改正した方がいいのではないか。県立総合体育館は条例で
イベントでの使い勝手をよくしてあり、年間180万人の利用がある。
単なる広場ではかえって使い勝手が良くないのではないか。
Q13・県菓子工業組合は球場の有る無しによらず菓子博をやるといっている。
菓子博を理由に解体をするのはおかしいのではないか?

最後の疑問は、市民合意についてです。広島市は商工会議所が地元の窓口だと言っていますが、地元民はそんな枠組みができたことを全く知りません。

そこで質問です。
Q1・商工会議所が地元の窓口となったことを示す証拠を見せてほしい
Q2・商工会議所からは、計画への地元の態度はどうだと聞いているのか?
Q3・商工会議所が相手にしている地元というのは誰のことなのか?
Q4・球場の再活用を訴えるフォーラムには、地元商店120店舗以上が
賛同している。商工会議所は地元の声をきちんと反映しているのか?
Q5・商工会議所が地元への説明を行なった記録と報告書を見せてほしい。

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「第4回コイのサミット」開催のお知らせ

2014年3月22日(土)に「第5回コイのサミット広島」を開催いたします。

「早く日取りを決めて欲しい!」という熱い声にお応えして、日時と場所だけ確定いたします。パネリストの方の人選など不確定な部分もございますがご了承ください。
みなさん最大の楽しみ!二次会の予約も済ませました。場所はもちろんHarayaさんです。今回もまたファン同士の結束を高め(要するに飲み会…)、1991年以来のリーグ優勝を目指すべく熱いシーズン開幕を迎えましょう!

なお初めての方も大歓迎です。私、田辺一球が楽しく!?お相手いたします。もちろんお一人様も大歓迎いたします。

翌3月23日(日)にはマツダスタジアムで午後2時からソフトバンクとのオープン戦が開催されます。しかも3連休の真っ只中です。楽しい「広島ツアー」にしていただければ幸いです。(宿泊施設のご用意はいたしませんので各自でお願いいたします)

★日時)2014年3月22日(土)午後2時「本会議」スタート予定(午後1時30分受付開始予定)※開始時間は、若干変更になる可能性もあります。詳細は、お申込みいただいた方にメールなどで通知いたします。

★会場) ウエストプラザビル2階ホール(広島市中区紙屋町2-2-2、TEL 082-504-3131)

★アクセス) 広島ど真ん中、紙屋町交差点からすぐ。高速バスなら広島バスセンター下車、広島電鉄なら紙屋町電停下車で徒歩数分、JR広島駅からタクシー15分以内。山陽自動車道広島ICより約6キロ。駐車場は用意されておりませんので近隣でお探しください。

★会費) おひとり様3,500円(税込、ドリンク&食事付き)中学生以下は無料。会費は当日、サミット開催前に受付で集めさせていただきます。おつりのないよう、ご用意ください。

★募集定員) 40名ぐらい…

★パネリスト)田辺一球(広島魂!代表)以外は未定

★サミット参加のお募集申込み方法
「本会議」とそのあとの「二次会」の2部構成です。「一球調査団」は、今回は実施しない方向です。「本会議」会場から「二次会」会場まではたぶん、徒歩でも行くことができます。路面電車利用の場合は実費のご負担となります。

参加希望の方は、メールで以下の項目を明記の上、お申し込みください。なお、会費を当日いただくこともあり、キャンセルは極力避けていただきますようお願いいたします。

・お名前 
・住所(郵便番号)
・年齢
・2人以上でご参加の場合は残る参加者全員のお名前と年齢
・あなた様、もしくは代表者連絡先電話番号(メールがお返しできない場合がございます。その際にお電話します)
・「二次会」参加の有無(お申込みのあと二次会のキャンセルは極力、避けていただきたいと思います)
・サミット参加回数(今回含む)
・その他、ご要望、ご質問など

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覚醒スイング

2013年04月07日更新

お立ち台に上がったふたりのヒーローが、冷たい風の吹きつけたデーゲームのスタンドを熱くした。

「常にみんな声が出ていて、点が入りやすいムードができていたと思うし、みなさんの応援もすごく僕らにとって大きな存在なので、本当にありがとうございました」

4打数で2得点3安打1打点と1四球の活躍を見せた丸がファンにメッセージを送ったあと、マイクを向けられたマエケンが言った。

「チームの状況は苦しいですけど、ファンの皆さんはちょっと暗いです。明るく笑って球場に来てください!」

開幕第2戦で8回1失点の投球を見せながら“不発”に終わったマエケンは、東京ドームでも投げていた130キロ台中盤の高速スライダーを組み立ての中心に据えた。WBCを経験したことで「帰国してから腕が振れるし意外にスピードが出ている」真っ直ぐに変化を感じ取り、スライダーも同じ勢いで振り抜くことができた。

「一番の西岡さんはもちろん、どの打順も怖い」という阪神打線を相手に終わってみれば7回2安打1四球の無失点とほぼ完璧に抑え込んだ。真っ直ぐと高速スライダー、それにチェンジアップを低目に集め、外野に飛ばされたのは西岡の中前田、福留の左飛、コンラッドの中飛の3度だけだった。

6対1快勝の原動力がマエケンの投球内容にあったのは間違いない。だが、打線の援護がなければエースと言えども勝ちようがない。

「二番の丸がいっぱい出ていっぱい帰ってきてくれました!」。ヒーローインタビューの初っ端にマエケンはそう叫んだ。試合の流れを作ったのは8試合消化時点で早くも3度目の猛打賞獲得し、一、二回と立て続けにナイス走塁でホームに還ってきた丸だった。

打つだけではない。走っても守っても球界トップレベルの水準を目指す。丸の“イチロー化計画”は新井打撃コーチの就任と同時にスタートした。

「バッティングは力じゃない、スイングスピードとレベルスイング、そしてボールを見送る姿勢の中にいかに打ちにいく形を作るか、だ」。新井理論をナインに浸透させる作業は前年秋の日南キャンプでその第一歩を踏み出した。

新井コーチが真っ先にやったこと。それはひとりひとりのバットの形状、グリップの形、バランス、重さのチェックだった。

丸のバットはそれまで使用していたものより30グラム前後軽量化され、“スイングスピードの高速化”を可能にした。同時にこれまでダウンスイングをイメージして、構えた時に両肩のラインより高い位置に固定していたグリップを、同ラインのかなり下まで降ろした。

「打撃改造」には勇気がいる。だが丸には迷っている時間はなかった。2011年に初めて規定打席に到達して105安打を放ったのに2012年は70安打を放つのが精一杯だった。目の前に大きな壁があることは分かっていた。2000本安打の新井理論を吸収することで覚醒する自分に賭けた。

2月、再び日南に入るやいなや反復練習が始まった。「レベルスイング」への移行は簡単ではなかった。「まだまだ、自分のものにするには相当かかると思います」。キャンプ序盤は試行錯誤の連続だった。

それでもシート打撃や紅白戦が始まると、丸のバットから快音が響くようになった。グリップの位置が下がったことでスイングが以前と比べてずいぶんシンプルになった。肩の余分な力も抜けたように見えた。

オープン戦の時期になっても極端にバッティングの状態が悪くなるようなことはなくなった。「外の球をとらえることができている。精度をもっと高めたい。手ごたえは感じています」。テーマのひとつだった「確実性」が増してきた。

試合前、新井打撃コーチが上げるトスを打つ、というルーティンはマツダスタジアムでも遠征中でも3月いっぱい続けられた。最初は外角の球を強くショート頭上へ強く打ち返せるように丸から見て左45度の角度から、続いて新井コーチが丸の正面に入り、ネットの影から上げるトスをフルスイングした。

新井コーチには、かつてイチローの打撃スタイルの基本を、このトスバッティングで固めた実績と経験、もっと言えば信念がある。同じ道を歩むことで丸のバットの軌道はそれまでとはまったく違ったものになり始めた。地面と平行にバットのヘッドを移動させ、最後の大きなフォロースルーと同時に風を斬る音が聞えてきた。

オープン戦の時期にはもうひとつのテーマにも挑戦した。オープンスタンスから右足を上げて踏み込もうとすると、相手投手が「クイック」で崩しにかかってくるようになったからだ。

自分のタイミングで打とうとすれば上げた足を降ろした時には完全に差し込まれてしまう。そこで上げた右足を途中で早めに一度、地面と接触させ軽くステップして本来の踏み出し位置に右足を着地させる「二段ステップ」に打撃フォームをアレンジした。

守ること、走ることにおいてもキャンプからワンランク、ツーランク上を目指して丸はやってきた。打つだけではレギュラーにはなれない。同時並行であらゆる課題に取り組みながら丸は2013年シーズンを迎えることになった。

日南キャンプ終盤、丸や安部の屋内打撃練習を見守りながら新井コーチが話し始めた。

「よく少年野球の本などに体重を残して振りにいき、そこからもう一度体重移動などと書いてあるがそれは間違い。それではスウェーしてしまう。ステップして着地した時にピッチャーに向かっていく形ができていれば体重移動していてもOK、言い換えれば下半身は打ちにいく、しかし上半身は残すんです。そしてみんな試合で10の力で振ろうとするけど練習10なら試合は8ぐらいでいいんですよ」

新井理論の引き出しはおそらく無数にあるはずだ。打球音とマシンの油切れの音が一定のリズムで繰り返される現場で話はなおも続けられた。

「ヘッドがうまく使えないとバットが折れたりもするんですよ。そのためにはまずバットの握りから変えなくてはいけない選手もたくさんいる。そうやってヒットを重ねていく。うまくいけば280には届く。その先、いかにして300をクリアするのか?そこにはラッキーなヒットや内野安打も当然、必要になってくるんです」

話の最後に新井コーチ自らが口にした「打率3割」の目標に到達できる愛弟子は果たして…?かつて神戸の空の下、「前人未踏のシーズン200安打」を可能にした新井理論とイチローの振り子打法が紡いだ物語。その続編がこの広島でまさに今、始まろうとしている。

カープと広島を愛する人たちに贈る携帯サイトの決定版。テレビやラジオより速く、新聞より詳しく、雑誌より感動できるカープナインの365話物語。田辺一球責任編集。すでに7年以上、一日も休むことなく続くカープコラム「赤の魂」やカープ情報や新球場問題などを速報する「ニュース速報」他サイトと比較して一目瞭然の「試合速報」現場で集めた「ファーム情報」携帯サイト読者とメールのやりとりする中から新たなコミュニティーを創造する「コイの季節をあなたにも...」。5つのコンテンツで税込み178円です。なお、携帯サイトと当HPをリンクさせ、全国から集まったみなさんの声をカープと新球場の未来のために同携帯サイト上や当HP上、あるいはスポーツコミュニケーションズ・ウエストが発行する書籍内において掲載させていただくことがありますのであらかじめご了解ください。

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